「地方の物件、家賃3万円だって。これなら失敗しても痛くないですよね?」
「競合も少ないし、地方のほうが勝てるんじゃないですか?」
こういうご相談、本当によくいただきます。
結論から言うと、地方民泊は利益率が高い物件がたくさんあります。仕入れが安くて、競合が少なくて、当たれば夢があります。
ただし、物件選びを間違えると何年も赤字が続きます。しかも都会と違って、あとから取り返すのが難しいんです。
この記事でわかることは3つです。
- 地方民泊で失敗する人に共通する10のパターン
- 物件を契約する前にチェックすべきこと
- 都会の民泊と地方の民泊で、何が違うのか
元動画はこちら:
鳩子:むずかしそうに見えますが、契約の前に10個チェックするだけです。順番に見ていけば大丈夫ですよ。
地方民泊が「当たれば強い」といわれる理由
まず前提のお話です。
地方民泊には、都会にはない強みが3つあります。
- 家賃・物件価格が安いので、初期投資が軽い
- 競合が少ない。エリアによってはゼロ
- ホテルがない街だと、民泊が唯一の受け皿になる
初期投資が軽いということは、回収も早いということです。失敗したときの傷も浅くて済みます。副業で始めるなら、ここはかなり大事なポイントですよね。
ただし「安いからなんとなく良さそう」で始めると、いちばん失敗しやすいのも地方です。
■ポイント:地方民泊で見るべきなのは家賃ではなく「ここに誰が来てくれるか」。この1点に尽きます。
契約前に確認したい10のチェックリスト
ここからが本題です。実際に失敗しやすい順に、10個並べていきます。
STEP1:家賃の安さだけで決めない
家賃3万円と聞くと飛びつきたくなりますが、安いのには理由があります。
ぽつんと一軒家で、そもそも需要がない場所。駅からもインターからも遠くて、お客さんがたどり着けない場所。
こういう物件は、家賃が安くても予約が入りません。
見るべきなのは家賃ではなく、「ここにどんな人が来てくれるか」です。
STEP2:観光の需要を自分で調べる
ここでよくある勘違いがあります。
日本人が思う旅の仕方と、外国人の旅の仕方はまったく違います。
私たちが「こんなところ誰も来ないでしょう」と思う場所にも、外国のゲストは普通に来ます。車で移動する人もたくさんいます。
自分の旅のイメージで判断しないこと。これだけで見える物件が変わります。
STEP3:清掃してくれる会社があるか
地方でいちばん困るのがこれです。
予約は入るのに、清掃できる人がいない。
清掃会社があっても、片道2〜3時間かけて来てもらうと料金がとても高くなります。1回の清掃費が利益を全部持っていくことも起きます。
物件を契約する「前」に、清掃と管理を誰がやるのかを決めておいてください。
STEP4:自分で行ける距離かどうか
名古屋に住んでいる人が、いきなり東京や大阪で始める。これは1軒目としてはおすすめしません。
もちろん遠隔でもできます。代行会社に丸投げすることもできます。
ただ、自分が民泊のことを知らないと、代行会社に「こうしてください」と言えないんです。
予約が入らないとき、何が悪いのかも判断できません。まず自分で1軒回してみてから、遠隔に進むほうが確実です。
STEP5:季節の波を読んでオープン日を決める
夏だけ人気、秋だけ人気、雪の時期だけ人気。地方はこの差が本当に大きいです。
たとえば長野で、夏の需要がいちばんあるのに、オープンが秋になってしまった。これはとてももったいないです。次の夏まで1年待つことになります。
年間を通して繁忙期と閑散期がどう動くのかを見てから、オープンの日を決めてください。
鳩子:ここで「間に合わないから秋でいいか」とやってしまう人が多いんです。駆け足でも夏に滑り込む方法を先に考えてみてください。
STEP6:駐車場が停められるか
地方民泊では、これは致命的です。
地方は車移動が基本です。外国のゲストもレンタカーでどんどん動きます。
駐車場がないだけで予約率が落ちる地域があります。2台停められると、ファミリーやグループ旅行で選ばれやすくなります。
STEP7:条例と営業のルールを先に調べる
ここを飛ばして契約してしまう人が、本当に多いです。
確認するのは次のあたりです。
- 住宅宿泊事業法(民泊新法)でできるのか、旅館業なのか
- 自治体の条例で日数制限がかかっていないか
- 別荘地なら、別荘地条例のような特殊なルールがないか
地方の場合は、新法より旅館業のほうが取りやすいケースが多いです。旅館業で取れるなら、そちらのほうが日数の制限を受けずに済みます。
契約してから「ここでは営業できませんでした」がいちばんもったいないパターンです。
■ポイント:制度は自治体ごとに違います。物件を決める前に、その市町村の窓口に電話して確認するのが確実です。
STEP8:「自分が泊まりたい」だけで決めない
これはちょっと難しい話です。
サウナがあまり好きではない人が作るサウナの宿。ペットを飼ったことがない人が作るペット可の物件。
こういう宿は、うまくいかないことが多いんです。
設備を詰め込むこと自体は悪くありません。ただ、そこにかけたお金に見合う集客があるかどうか、回収できるかどうかは別の話です。
大人の隠れ家のような物件にすごくお金をかける方がいますが、それはビジネスではなく趣味になってしまっています。
STEP9:競合のレビューを読む
競合のレビューには宝物が詰まっています。
- Airbnbやbooking.comの競合物件のレビュー
- Googleマップのレビュー
- 地域の口コミサイト
「駐車場が狭かった」「Wi-Fiが弱かった」「近くにコンビニがなくて困った」
こういう不満は、そのまま自分の宿の武器になります。競合が埋められていない穴を、先に埋めればいいだけです。
STEP10:地域の体験を一緒に売る
これが第1位です。
地方民泊は、部屋をただ貸すだけではもったいないんです。
近くに温泉施設がある。サウナがある。地元のグルメがある。星空がきれい。雪がある。山がある。川がある。お祭りがある。農業体験ができる。
こういう「その地域ならではの体験」が、そのまま予約につながります。
ぜひご自身で近隣を歩いてみてください。飲食店を回って、ゲストに紹介できるようにしておく。それだけでゲストの満足度が上がって、レビューが変わります。
都会の民泊と地方の民泊、何が違う?
10個を通して見ると、都会と地方で戦い方がまったく違うことがわかります。
| 都会の民泊 | 地方の民泊 | |
|---|---|---|
| 競合 | 多い。同じ建物に何室もあることも | 少ない。ゼロの地域もある |
| 家賃・物件価格 | 高い | 安い。都心の半分以下も |
| 移動手段 | 電車・徒歩 | 車。駐車場が必須 |
| 集客の軸 | 立地と価格 | 地域の体験と唯一性 |
| 清掃・管理 | 業者が見つかりやすい | 見つからないことがある |
| 需要の波 | 通年で比較的安定 | 季節の差が大きい |
都会は「その他大勢の中で選ばれる」戦い方です。
地方は「ここしかない1軒になる」戦い方です。
同じ感覚で作ると、地方はうまくいきません。
鳩子:ここまで読んで「思ったより見るところが多い」と感じた方も多いと思います。でも全部、契約の前なら無料で確認できることばかりなんです。
まとめ:地方は「安いから」ではなく「勝てるから」選ぶ
地方民泊は、都会より利益率が高い物件がたくさんあります。ただ、安いからなんとなく良さそうで始めると失敗しやすい。ここが結論です。
契約の前に、この10個を確認してください。
- 家賃の安さだけで決めない。誰が来るかを見る
- 清掃と管理を誰がやるか、契約前に決める
- 駐車場が停められるか
- 条例と営業ルールを先に調べる
- 競合のレビューを読んで、埋まっていない穴を探す
どれも、物件を契約してからでは間に合わないことばかりです。逆に言えば、契約の前に手を動かせば、それだけで失敗の確率が大きく下がります。
鳩子:全部いっぺんにやらなくて大丈夫です。気になった物件が出てきたときに、この記事を開いて1個ずつ確認していってください。
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